剣道の魅力とメリットに引き寄せられて
〜心と体が成長する武道の力〜
剣道を始めてみて良かったことについて、個人的な経験を交えながらお話ししたいと思います。剣道は、日本の伝統的な武道の一つであり、精神的・身体的な鍛錬を通じて多くの学びを得られる活動です。私が剣道を始めたのは、父と兄2人が剣道をしているのを見て「かっこいい」「楽しそう」と思ったからですが、続けていく中で、その奥深さに魅了され、多くの恩恵を感じています。ここでは、剣道を通じて得た良い点を具体的に紹介していきます。
1. 精神の鍛錬
剣道の最も大きな魅力の一つは、精神的な鍛錬です。剣道では、礼儀や自分で決めたことをちゃんと守る力が非常に重要視されます。道場に入る前には礼を行い、相手に対しても常に敬意を持って接します。これは試合中だけでなく、練習の一つ一つの動作においても同様です。このような礼儀作法を学ぶことで、自分自身の精神を高め、日常生活でも他者に対して常に尊敬の念を持ち、自己中心的な考え方を改めるようになりました。
また、剣道は「気・剣・体の一致」を重要視します。これは、精神(気)、技術(剣)、身体(体)が一体となって初めて真の打ち込みができるという考え方です。最初はこれを理解するのが難しかったのですが、練習を続けることで、少しずつその意味が分かるようになりました。この考え方は、剣道だけでなく、日常生活においても活かすことができました。たとえば、何かに集中し、心と体を一体にして行動することで、より効率的に物事を進めることができるようになりました。
2. 体力と健康の向上
剣道は全身を使うスポーツです。打ち込みや防御の動作においては、足腰や腕、肩をバランスよく使います。さらに、試合や練習では「気合」を込めて大きな声を出すため、呼吸法や持久力も鍛えられます。剣道を始めたばかりの頃は、練習後に体が疲れてしまい、筋肉痛にも悩まされましたが、続けていくうちに体力がつき、日常生活でも疲れにくくなりました。
特に印象的だったのは、剣道を始めてから体の姿勢が改善されたことです。剣道では、正しい姿勢が非常に重要です。打ち込む際や構えの時に、姿勢が崩れると攻撃が正確に決まりません。常に背筋を伸ばし、「丹田」と言われる場所いわゆるおへその少し下に力を入れて重心を安定させることが求められます。そのため、自然と日常生活でも姿勢を意識するようになりました。その結果、長時間のデスクワークや立ち仕事でも、体の負担が減ったように感じます。
さらに、剣道は有酸素運動としても効果的です。試合や練習での激しい動きは、心肺機能を鍛えるのに非常に役立ちます。定期的に剣道の練習を続けることで、心拍数の安定やスタミナの向上を実感することができ、健康維持に繋がっています。
3. 集中力と忍耐力の向上
剣道では、常に相手の動きを観察し、瞬時に判断して行動する必要があります。特に試合の場では、相手の隙を見逃さず、一瞬の判断で打ち込むことが勝敗を左右します。このため、集中力が非常に求められます。剣道を始める前は、日常生活や仕事において集中力を持続させることが難しかったのですが、剣道を続けることで、徐々にその能力が高まってきました。
また、剣道では「一つの打ち込みを大切にする」という考え方が重視されます。一度の打ち込みで決められなかったとしても、それを悔やまず、次の一打に集中することが大切です。このような忍耐力や粘り強さが身に付くことで、他のスポーツや仕事、さらには日常生活でも、困難に直面した際に冷静に対応し、諦めずに挑戦を続ける姿勢が養われました。
4. コミュニティと友情
剣道を通じて多くの素晴らしい人々と出会うことができました。道場や大会での交流を通じて、年齢や職業、背景が異なる多くの仲間と知り合いました。剣道は個人競技でありながら、チームでの練習や大会も多く、共に汗を流すことで強い絆が生まれます。特に、大会に向けて共に練習を重ね、互いにアドバイスを送り合うことで、深い友情が築かれました。
実際に私は自分の地元ではないところで剣道を行える場所を探していました。その時、私の恩師に「剣道ができるところ知りませんか?」と尋ねた時にすぐ先生は話をつけて下さいました。
この時私は、剣道はいろんなとこで繋がりがありこうして剣道をできていることに感謝だなと思いました。
また、剣道の世界では、初心者から上級者までが一緒に練習を行うことが一般的です。そのため、経験豊富な先輩から技術や精神面のアドバイスを受ける機会が多く、成長を感じることができました。さらに、私自身も後輩にアドバイスをすることで、自分の技術や知識を再確認することができ、双方にとって良い学びの機会となっています。
5. 日本文化との触れ合い
剣道を通じて、日本の伝統的な文化に触れることができたことも、大きな収穫の一つです。剣道は、ただのスポーツではなく、武士道の精神や日本の歴史的な背景が深く関わっています。道場での礼儀作法や試合前後の礼、そして試合中の精神的な駆け引きなど、すべてが日本の文化と結びついています。
また、剣道具や防具、竹刀なども日本の職人技が光るものであり、これらを使うことで日本の工芸品や伝統的な技術に対する敬意が自然と湧いてきます。こうした経験を通じて、自分自身が日本の文化をより深く理解し、それを誇りに思う気持ちが強まりました。
まとめ
剣道を始めてみて良かったことは、数え切れないほどあります。精神的な鍛錬、体力の向上、集中力と忍耐力の養成、そして素晴らしい人々との出会いなど、剣道は私に多くの学びと成長の機会を与えてくれました。また、日本の伝統文化に触れ、深く理解することができたことも大きな喜びです。
剣道は、一見すると厳しいスポーツかもしれませんが、その中にある楽しさや達成感は、続けていくうちに必ず感じることができるものです。これからも剣道を続け、さらに自分を高めていきたいと感じています。そして、剣道を通じて学んだことを、日常生活にも活かし、より充実した人生を送っていければと思います。
もし、剣道に興味を持っている方がいれば、ぜひ一度体験してみることをお勧めします。剣道は、年齢や性別を問わず、誰でも始めることができる武道です。最初は難しく感じるかもしれませんが、続けていくことで、必ずその魅力を感じることができるはずです。